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歯科矯正を受ける際に考えなくてはいけないことはたくさんあります。その中には、「小児歯科と矯正歯科、どちらの学会の専門医を選べばいいのか」という疑問があります。ここでは、小児矯正治療を受ける際には歯列矯正の専門医を探したほうがいいのかどうかという点について解説していきます。
一口に「矯正歯科の専門医」と言っても、一般の人には具体的にどのような立場、資格なのかはあまり知られていないでしょう。「専門医」と言ったときには、一般的には学会や団体から認可を受けた資格を指します。複数の学会や団体がそれぞれ独自の制度を設け、独自の審査認定を行っているのです。
矯正歯科の専門医の認定を行っている団体と各団体の専門医・認定医・指導医の人数は以下のようになっています(2020年11月調査時点)。
日本の歯科医療の向上と患者さんの福利への貢献を目的としている団体です。専門医には臨床実験や治療実績を重視しており、100症例を提出して審査を受けなければならないなど、認定のハードルは非常に高いです。そのため、専門医の資格を持っている医師は信頼のおける医師だと言えるでしょう。
代表的な認定団体であり、矯正歯科治療についての十分な学識と臨床経験を持つ医師の認定を行っています。従来から「認定医」の認定を行っていましたが、2006年からは課題症例数10例の「専門医」が新設され、より高いレベルの審査認定を行うようになりました。
名前の通り、成人のための矯正歯科治療の向上を目的とした団体です。「認定医制度」のほか、成人にとどまらず、成人に至るまで幅広い年齢層の矯正歯科治療に精通した歯科医師を養成するために「専門医制度」もあります。
小児矯正で突き当たる問題や疑問はいくつかありますが、「小児矯正を受けるときは小児歯科と矯正の専門医、どちらがいいのか」という点で悩む人もいることでしょう。
結論から先に言うと、子供の矯正治療なら小児歯科のほうが適切です。しかし、小児歯科ならどこでもいいわけではありません。適切な小児矯正を受けるには、専門医もしくは認定医のいる歯科を選ぶことが大切なのです。
子供の歯や口内環境に詳しい歯科です。対象年齢は厳密に決められているわけではありませんが、おおむね0~5才児程度の子供を対象としています。矯正歯科との大きな違いは、まだ成長しきっていない子供の歯やあごを矯正対象としている点です。成長期における歯やあごの成長に合わせて、かみ合わせや歯並びの矯正を行います。
また、幼い子供が治療を受ける小児歯科では、子供が嫌がって治療を拒否したり、落ち着きを失って治療ができなかったりといった事態がしばしば発生します。これは成人の歯科治療では起こらない、小児の歯科矯正ならではの事態だと言えるでしょう。しかし、小児歯科なら当然こうした事態にも慣れています。そのため、嫌がる子供や泣く子供がいても、子ども自身はもちろんのこと、保護者も安心して任せられるように対応してくれます。
矯正歯科は、主に成人を対象とした矯正治療を行っています。小児歯科よりも専門性が高く、歯やあごの矯正はもちろんのこと、顎関節症や口蓋裂といったような重大な疾患にも対応可能です。反面、メインターゲットが成人なので、成長期の子供の歯科治療は必ずしも得意ではない点には注意が必要です。
歯科の公式サイトのスタッフ紹介のページにある、各スタッフや院長の経歴欄に「認定医」「専門医」といった言葉があるのを見たことがある人は多いでしょう。この認定医・専門医といった資格は、正式な学会や団体の審査基準を満たした歯科医師にのみ与えられるものです。したがって、認定医や専門医が在籍している歯科医院ではある程度専門性の高い治療が行えるといえます。そのため、矯正歯科であっても小児歯科であっても、認定医や専門医が在籍しているかどうかはしっかりチェックするようにしましょう。
小児歯科の専門医について詳しく見ていきましょう。小児歯科の専門医の資格を認定している学会のひとつに、公益社団法人日本小児歯科学会があります。取得のためのハードルは非常に高く、学会に5年以上在籍して指定された医療機関で臨床経験を積み、小児歯科臨床についての研究発表を行い、試験に合格しなくてはいけません。
さらに、資格を維持するためには5年毎に更新を行い、学会への出席や発表などを行うことが必須とされています。
参照元:日本小児歯科学会HP:http://www.jspd.or.jp/contents/gakkai/authorized/rule.html
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小児矯正歯科
【選定基準】
三郷市、流山市、越谷市エリアで小児矯正を提供している歯科クリニック36院の中で唯一のサービス提供を行っているクリニックを紹介いたします。(2020年10月20日調査時点、編集チーム調べ)
・IS歯科クリニック新三郷:抜歯やブラケットによる矯正を行わない早期予防矯正治療「マイオブレース・システム」を提供している
・鈴の木こども歯科:日本小児歯科学会の専門医が在籍している歯科クリニック
・かみむら歯科矯正:歯科医17人、保育士4人が在籍している大規模な歯科クリニック
【矯正歯科治療について】
専用の矯正装置を使用することで歯並びや噛み合わせを治療していく治療法です。マウスピース矯正では、専用のマウスピース装置を装着して、歯並び等を整えていきます。健康保険対象外のため、全額自己負担となります。
<歯列矯正治療の費用と期間について>
矯正歯科の平均的な費用はおよそ60~120万円、期間については平均3年といわれています。クリニックや症状によって期間や費用は変動しますので、正確な情報はクリニックでお問い合わせください。
<副作用について>
矯正中は虫歯や歯周病、装置の接触による口内炎などになりやすくなる可能性や、金属の装置による金属アレルギーなどを起こす恐れがあります。正確な情報はクリニックへ直接ご相談ください。
<治療における医薬品・医療機器について>
治療における医薬品・医療機器の中には、厚生労働省の未承認医薬品、医療機器が一部ございます。その装置や機器・医薬品の入手経路や、諸外国における安全性、同一性能を有する国内の承認医薬品等の有無など、詳細については各歯科医院・クリニックに直接ご確認をお願い致します。