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子どもの歯並びは、よく噛んで顎が発達することによってキレイになります。正しい噛み方のポイントやよく噛む習慣を身につけさせる方法をまとめました。
成長期の子どもの顎は、よく噛むことによって発達します。よく噛むことで顎周辺の筋肉が刺激を受けて、その刺激によって顎の骨が成長するのです。よく噛むことは、乳歯から永久歯へ生え変わるころにはとくに大切な習慣となります。よく噛んで顎が発達し、乳歯が生えてたころよりも大きいスペースが確保されると、永久歯はキレイに横に並んで生えてくるでしょう。
現代人は、軟らかい食べ物を好むようになったこと、食事にかける時間が減ってしまったことなどから、噛む回数が減っています。噛む回数は、戦前と比較して半分にまで減っているのです。また、食べ物の嗜好に関しては、たくさん噛まなければいけないお米の消費量が減り、パン、乳製品、お肉、油脂類などの消費量が増えています。
子どもは大人が用意した食事をとりますから、こうした変化による影響を受けることになるでしょう。とくに子どもの成長期に噛む回数が減ると、顎周辺の筋肉が使われず、顎が発達しません。顎が発達しなければ、永久歯が横に並ぶスペースの確保が不可能です。顎が発達しなくても歯の数や大きさは変わらないので、歯並びが悪くなってしまいます。歯並びが悪くなると、噛み合わせに支障が生じ、健康上の問題につながることもあるのです。
顎を発達させて歯並びをキレイにするためには、正しく噛むことが重要です。
正しく噛むためには、つぎの4つがポイントになります。
お子さんがよく噛んでいるかどうかを観察するのは、4歳〜5歳ころに始めるとよいでしょう。赤ちゃんは、お母さんのお腹のなかにいるときから指しゃぶりをしたり、産まれたあとに母乳を吸ったりすることで、噛むトレーニングを始めています。2歳〜3歳のころには乳歯が生えそろって噛む準備ができるので、その後の4歳〜5歳のころが噛む習慣を身につけるのに適した時期です。この時期によく噛む習慣を身につけることができれば、5歳以降に大人と同じ食事を取るようになっても、しっかりと噛むことができるようになります。
正しく噛むには、噛む回数を増やすこともポイントです。顎を動かす回数を増やすことによって、顎周辺の筋肉が刺激されて顎の骨が発達します。
噛む回数は、食べ物を一口入れるごとに30回が理想です。噛む強さよりも回数を重視するとよいでしょう。30回噛むのは大人でも難しいくらいなので、お子さんと一緒に挑戦したり、楽しみながら取り組めるよう工夫してあげたりすることも大切です。
正しく噛むには、噛む回数のほか、噛み方にも気を配りましょう。顎の発達のためには、上下に顎を動かすことに加えて、左右に動かすことも重要です。顎を左右に動かすことで、きちんと奥歯が使えて食べ物をすり潰すことができます。
お子さんが食事をしているときに観察して、左右にもよく噛めているかチェックしてみてください。軟らかい食べ物はすり潰さなくても飲み込めるので、こうした食事をとることが多いお子さんは、左右に噛めなくなっているかもしれません。
このとき、左右どちらかの歯だけでなく両方の歯を使えているかも確認しましょう。片側の歯だけで噛む癖がついてしまうと、顎のバランスが悪くなってしまいます。
食事をしているときの姿勢も、正しく噛む習慣に影響を与えます。足が床についていないと、踏ん張ることができず顎に力を入れることもできません。大人用のダイニングテーブルを使っている場合は、椅子は足置きがついている子ども用のものを用意してあげるとよいでしょう。椅子が用意できない場合には、足の下に台座などの硬いものを用意して、高さを調整してみてください。
子どもの「噛む」を習慣化するには、食生活を工夫する方法と、ガムトレーニングを取り入れる方法があります。
お子さんによく噛む習慣を身につけさせるには、食生活を工夫することが一つの方法です。食生活を工夫するには、つぎの3つがポイントになります。
軟らかい食べ物を食べることが多い場合には、固い食材を取り入れるなど、食材を変えてみましょう。具体的には、海藻類や貝類、根菜類、ほうれん草や小松菜などの葉菜類、イモ類や豆類、ゴマ類、ナッツ類などが挙げられます。
食事のときの食材に加えて、おやつに食べるものもポイントです。りんごやおせんべいなど、噛みごたえのあるものをおやつにしてあげると、よく噛む習慣が身につきます。
ご家庭の食事に軟らかいものが多いときには、食材を変えるほかに調理法を変えるという方法もあります。食材を大きめに切ることや野菜の繊維に沿って切ること、生で食べられる食材には火を通しすぎないことによって、噛みごたえを残すことが可能です。いつもの料理に貝類や根菜類などを加えることで、噛む回数を増やすこともできます。
食事をとるときに水やお茶などの飲み物を飲んでいるときには、飲み方を変えることもポイントです。お子さんが食材をよく噛まずに飲み物で流し込んでいるようなときには、飲み物を飲むタイミングを教えてあげたり、飲み物を食卓に出す順番を変えたりして、食べ物をよく噛む習慣を身につけられるよう工夫してみましょう。
お子さんによく噛む習慣を身につけさせるには、ガムトレーニングを取り入れることも効果的です。ガムを噛むと咀嚼によって顎の発達を促し、正しい噛み合わせにつながります。
一般的なトレーニング方法は、口を閉じて左右交互に奥歯で5回ずつガムを噛み、これを10分間繰り返します。口を閉じたままで行うことが大切で、唾が溜まったときにも口を閉じて奥歯を噛み合わせたまま飲み込むようにしましょう。トレーニング用のガムは、歯医者さんなどで売られていますよ。
子どもが食事中に「よく噛む」ことは、単なる食習慣以上に、身体や心の発達に影響を与える大切な要素です。
噛むことで食べ物は細かくなり、唾液と混ざることで消化酵素の働きが活発になります。この過程は胃腸への負担を軽減し、消化不良を防ぐ重要な役割を果たします。特に子どもの未成熟な消化器官にとって、噛むことはスムーズな消化吸収を促進するために欠かせません。また、食物が細かく砕かれることで、胃腸での栄養素の吸収効率も向上します。
噛む動作は脳への血流を増加させ、脳の活性化に寄与します。この刺激は記憶力や集中力の向上に繋がり、学習能力の発達をサポートします。また、噛むことで分泌されるセロトニンは、精神の安定を促し、ストレスを軽減する効果もあります。これにより、子どもの情緒面でも良い影響が期待できます。
噛むことで唾液の分泌が増加し、口腔内の清潔を保つ効果があります。唾液は抗菌作用を持ち、虫歯や歯周病の原因となる細菌の増殖を抑える働きがあります。また、唾液の再石灰化作用により、歯の表面を修復し、健康な歯を保つことができます。
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