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歯並びや噛み合わせは遺伝だけで決まるものではありません。乳児期や幼児期の歯並びに影響を与えるさまざまな悪習慣が主な原因となります。子供の歯並びや噛み合わせは体全体の成長にも大きな影響を与えます。原因をよく理解して早い段階から予防、対策をすることが大切です。
歯並びが悪くなる原因には骨格や顔の形などの遺伝的な要素も関係していますがそればかりではありません。隙間のない乱れた歯並びや顎の発育不全などは先天的な原因によるものではなく、生活習慣などの後天的な原因が主です。特に呼吸や舌の位置、嚥下などの口腔習癖が歯並びに大きな影響を与えます。したがって、乳児、幼児の早い段階で悪習慣を改善すればきれいな歯並びに整えることが可能といえるでしょう。
大人になってから矯正治療を行う人は機能性重視というよりも見栄えをよくするためであることがほとんどではないでしょうか。しかし、子供の頃の歯並びは直接成長に影響を与えます。重症になると噛む力が弱くなって食事が満足にできず、消化不良や胃腸障害を起こす可能性もあります。また、顎関節に影響が出て体全体の発育に影響が及ぶことも少なくありません。さらに発音障害や虫歯、歯周病になるリスクも高くなります。歯並びが全身の健康と深く関わっていることをしっかりと理解しておきましょう。
ほとんどの子供は歯並びに影響を与える口腔習癖を1つは持っているとされており、歯や顔の間違った発育につながります。舌や唇、口や頬の筋肉が正しく機能しないと歯の隙間がなくなったり、顎が未発達になったりします。逆にいえばこれらの口腔習癖を改善すれば舌や唇が正常に機能し、顎が適切に形成されるため歯が収まるスペースが確保されて歯並びがきれいになるのです。
睡眠中だけでなく起きている時も無意識に口呼吸をしていることがあります。口呼吸をすると安静時であっても舌が正しい位置に置かれず口が空いた状態になりがちです。アトピーや喘息などでも口が開きがちになることもあります。舌が正しい位置に収まらないために顎と顔の筋肉が前ではなく下方奥に押し込まれ、その結果、顎が細くなり顔も未発達の状態になります。
口を閉じたまま舌で歯の内側から押すと歯がグラグラと動くのがわかります。舌は体のなかでも特に強い筋肉の1つであり、最大で500グラムの負荷をかけることができるとされています。歯を動かすには2グラムにも満たない力で十分であることから、舌の力で歯並びを悪くするのは簡単なことです。会話中や食事中以外の安静時に舌が正しい位置に置かれていないと上の歯に十分なスペースが確保することができずに顔の形成にも影響を及ぼします。安静時、上顎についた位置に舌が置かれていれば上顎は正常に発育するでしょう。
嚥下とは口の中で咀嚼した食べ物や飲み物を飲み込むことです。舌を前方に押し出し唇が後方へ下がった状態で飲み込むことを逆嚥下と呼び、前歯が後方に押されることで歯の隙間がなくなる要因の1つとなります。子供は食事中、1分間に2回嚥下するので、間違った嚥下を続けると顔の筋肉が正常な発育とは逆の方向へ押されてしまい顔の発育が妨げられてしまいます。顎が細くなることで歯が生えるスペースが狭くなり、歯の隙間が詰まることが歯並びを悪くする原因の1つです。
唇や頬の筋肉は表情を豊かにするためにも必要となりますが、それだけでなく歯や顎の位置に大きく影響します。唇や頬の筋肉を上手く緊張させることができなかったり、制御不全になってしまったりすることで唇を閉じることが難しくなり逆嚥下につながります。嚥下の際には下唇の動きを必要としませんが、習癖によって下唇を突き出すことによって下の歯列が乱れ顎の発達にも影響を与えることになります。
乳児期に泣いている赤ちゃんを落ち着かせるためにおしゃぶりを与えることはよくあることです。この時期は吸うことで口の機能や形態に影響を与えることはありません。しかし、完全に離乳して吸うことから噛むことに口の働きが変化する頃になるとおしゃぶりも卒業の時期です。2歳を過ぎて奥歯の噛み合わせが整ってきた後にまだおしゃぶりや指しゃぶりをすることで唇が閉じにくくなったり、舌の収まる位置がおかしくなったりすることがあります。歯並びや噛み合わせに悪影響を与えることもあるため、おしゃぶりや指しゃぶりの癖は遅くとも2歳過ぎまでにはやめさせるようにすることが大切です。
幼少期にうつぶせで寝たりいつも同じ方向で寝たりしていると左右均等に顎が発達しないこともあります。枕に顎を押し付けて寝ることで顎が曲がって交叉咬合になる可能性も高くなります。鉛筆や箸を噛む癖や頬杖をつく癖でも歯並びに影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
歯並びや噛み合わせを改善するためにある程度成長してからワイヤーやブランケットなどの矯正装置を使って矯正治療することも少なくありません。しかし、歯並びや噛み合わせに大きな影響を与えるのは口腔習癖をはじめとする悪習慣です。抱き方や座り方などで0歳からでも悪い習慣が身に付いてしまうこともあります。したがって、なるべく早い段階で小児歯科、小児矯正歯科を受診して相談することが大切です。トレーニングによって顎の発育を活用して咬合誘導する治療法もあり、抜歯や矯正装置の装着を回避できる場合もあります。
乳歯の虫歯は、単なる一時的な問題ではなく、永久歯の歯並びや噛み合わせに大きな影響を与えることがあります。早期に乳歯が抜けると、隣の歯が移動し、永久歯が正しく生えなくなります。乳歯の健康を守り、将来の歯並びを良好に保つためにも、定期的な歯科検診や正しい口腔ケアが大切です。
子供の口呼吸は、顎の発達不良や開咬など、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。これを防ぐためには、口周りの筋肉を鍛えるトレーニングや口呼吸防止グッズの使用が効果的です。正しい呼吸法を習慣化し、歯並びを守りましょう。
舌癖は、舌が歯に触れる習慣が原因で、受け口や出っ歯などの歯並びの問題を引き起こします。子供の健康的な歯並びを保つには、早期の舌癖改善が重要です。パナシールドやあいうべ体操などの対策を講じることで、舌癖による悪影響を防ぎましょう。
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