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子どもが矯正装置を嫌がるのは、決して珍しいことではありません。嫌がる理由は痛みや違和感、見た目への抵抗など一人ひとり異なりますが、まずはその理由を知り、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。
こちらでは、家庭でできる具体的な対処法や避けたいNG行動に加え、歯科医院へ相談すべきタイミングの目安を紹介します。矯正治療を検討していて「子どもがちゃんと装置をつけてくれるか心配」という保護者の方は、ぜひご覧ください。
子どもが装置をつけたくないと感じる背景には、身体的な苦痛だけでなく、見た目や生活面への影響など、さまざまな理由が重なっている場合があります。
歯を動かすための力をかけると、歯の根元に痛みが出たり、装置の部品が頬や舌に当たって口内炎ができやすくなったりします。とくに装置をつけた直後や調整後は違和感が強く出やすく、話しづらさをストレスに感じる子どもも少なくありません。また、ワイヤー矯正かマウスピース矯正かなど、装置の種類によっても痛みの感じ方は変わってきます。
ワイヤー矯正などは口元で目立ちやすいため、「友達に気づかれたくない」「からかわれたらどうしよう」と不安を抱く子どももいます。小学校高学年など思春期に近づくにつれ、周囲の目を気にする傾向が強まるため、見た目への抵抗感は装置を嫌がる大きな原因の一つになります。
取り外し可能なマウスピース型の装置などは、1日20時間以上の装着をルールとしていることが多く、食前の取り外しや食後の丁寧な歯磨きといった手間がかかります。この日々の管理を負担に感じ、だんだんと装着を嫌がるようになるケースも珍しくありません。
決められた装着時間を守れないと計画通りに歯が動かない可能性があるため、親子で無理なく続けられる仕組みづくりが必要です。
嫌がる原因を確かめたうえで、親子で無理なく治療を続けるための対処法を紹介します。
「痛い」「恥ずかしいから外したい」といった訴えがあったときは、「せっかく始めたのに」と頭ごなしに否定せず、いつ・どんな場面でつらいと感じるのかを具体的に聞いてみましょう。食事のときなのか、学校で話すときなのかによって、解決策は変わってきます。
最初から説得しようとするのではなく、まずは子どもの気持ちに共感する姿勢を示し、本音を話しやすい雰囲気を作ることが重要です。
歯が動く痛みが強い数日間は、うどんやスープ、豆腐など噛まずに食べられるやわらかい食事に切り替えると、食事中の苦痛を和らげることができます。また、ワイヤーやブラケットが粘膜に当たって痛む場合は、歯科医院でもらえる矯正用ワックスで装置を覆うことで摩擦を軽減できます。
ただし、痛みが1週間以上長引いたり、激しい痛みを伴ったりする場合は自己判断で放置せず、かかりつけの歯科医院へ連絡してください。
マウスピース型などの取り外せる装置は、「気が向いたときにつける」のではなく、生活リズムの一部として定着させる工夫が有効です。以下のようなルールを取り入れてみましょう。
小さな達成感を積み重ねて保護者がしっかりと認めてあげることで、子どもも少しずつ治療へ前向きに取り組めるようになります。
良かれと思った関わり方が、かえって治療への抵抗感を強めてしまうケースもあります。親がついやってしまいがちなNG行動を確認しておきましょう。
「高いお金を払ったのに」「虫歯になっても知らないよ」と脅すような言葉をかけたり、力ずくで無理やり装置をつけさせたりするのは控えましょう。恐怖心や反発心から、親の見ていないところでこっそり装置を外してしまう行動につながる恐れがあります。イライラしてしまう気持ちをぐっとこらえ、感情的にならずに落ち着いて話し合うことが大切です。
「〇〇ちゃんも頑張っているよ」「すぐに慣れるから大丈夫」と大人の感覚で決めつけてしまうと、子どもは「自分のつらさをわかってもらえない」と感じ、心を閉ざしてしまう可能性があります。痛みの感じ方には大きな個人差があるため、ほかの子と比較するのではなく、「今はここが痛いんだね」と本人の感覚をそのまま受け止めてあげてください。
家庭でいろいろな工夫を試しても、強い痛みや拒否反応が続く場合は、保護者だけで抱え込まずに早めに担当医へ相談しましょう。
ワイヤーの締め付けをゆるく調整したり、取り外し式の装置から固定式の装置へ変更したりすることで、子ども本人の負担が劇的に和らぐケースもあります。また、年齢や歯の生え変わり状況によっては、「今は一時的に治療をお休みして、成長を待ってから再開する」という選択肢をとれることもあります。
子どもが矯正を嫌がる背景には、口の中の痛みや見た目への抵抗、日々のお手入れの負担など、言葉にできないさまざまな理由が隠れています。まずはその理由を否定せずに受け止め、やわらかい食事にする、褒める工夫をするといった家庭でのサポートを試してみてください。
それでもどうしても装着を嫌がる場合は、一人で悩まずに矯正歯科の医師へ相談することをおすすめします。多くの子どもを診てきたプロの目線から、装置の変更や治療の一時中断など、その子に合った最善の選択肢を提案してくれるはずです。
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